【海外】《米国ニュース》ヤフー、3000件以上の特許の売却を検討中
6月8日、米ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)は、米Yahoo! Inc.(ヤフー)が3000件以上の特許権を売却する準備を進めていると発表し、ヤフーの報道担当者もWSJの報道を認める声明を出しています。
ヤフーは、経営再建を目的として、各種事業の売却や人員削減などの施策を進めており、その施策の一つとして、インターネット検索、広告、クラウド技術などの、3000件以上の登録されている特許及び出願中の特許の売却を検討しています。
最低売却金額や売却希望額は設定されていませんが、売却額は10億ドル(約1070億円)以上と予想されています。
なお、ヤフーは、中核事業に関わる1000件以上の特許については、売却せずに保有する方針であるとコメントしています。
■《欧州ニュース》三菱化学のバイオマス原料由来の製品の基本特許、有効の判断
6月6日、三菱化学株式会社は、特許無効の異議申立てを受けていた特許EP1882712B(WO2006/115226のEP移行特許)が有効であると、欧州特許庁から通知されたと発表しました。
この特許「バイオマス資源由来ポリエステル及びその製造方法」は、バイオマス原料由来のポリエステルの基本特許で、欧州のみならず、日本、米国、中国の各国に移行した特許も登録されています。
今回の通知は、複数の企業等から特許無効の異議申立てを受け、4月15日に欧州特許庁の口頭審理を受けていたもので、5月17日に三菱化学の主張に沿う内容で有効であると通知されました。
三菱化学は、「この特許は、バイオマス原料由来の高品質ポリエステルそのものの物質特許で製造販売など事業を行ううえで必要となる基本特許である。欧州特許庁の決定は本特許の有効性を改めて裏付けたもので、今後も同様の異議に対してあらゆる適切な対応を取る所存である。」とコメントし、また、「本特許以外にもバイオマス原料由来の製品に関する特許を数多く保有しており、これら特許群を活かした事業の拡大、他社へのライセンス供与を通じて、積極的にバイオマス原料由来の製品の普及を促進し、地球環境の維持に貢献していく。」としています。