最年少の特許権取得者

2018年9月28日、我が天野特許事務所で特許権を取得したお客様で最年少記録が更新されました。

なんと取得されたのは、小学5年生の加藤美典さん(11歳)。我が事務所で最年少どころか、日本全国でもなかなか上位の年齢ではなかろうかというお歳です!

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そもそも小学生での特許取得自体が非常に珍しいことで、多くの特許事務所ですら経験がないと思います。
加藤さんが取得された特許(登録第6409158号)は、ベルマーク表示部に沿って容易かつ確実に型抜きを行うことができるベルマーク型抜き装置という発明で、加藤さんは「ママが小学校のPTAでベルマークを切るのが面倒くさいと言っていたから簡単に切り抜けるものがあったらいいのに」という思いからこの発明を考えられ、「いろんな大きさのベルマークが切り抜けるように」といった工夫等を行った後、弊所へご依頼頂きました。

小学生とはいえ、ご依頼頂いたからには大事なお客様です。他のクライアント様と変ることなく丁寧にご対応させて頂くことになりますが、それでもご依頼頂いた際には、「小学生が特許って、新聞等ですごい!って公開されるレベルなのに、まさかウチで受けることになるとは・・・(驚)」と事務所内で騒然としました。

無審査で登録がなされる実用新案なら兎も角、特許出願となると審査も必要とするため、特許権として取得するためには平凡ならぬアイデアでなければなりませんが、加藤さんが発明されたベルマーク型抜き装置はきちんと考えられていたもので、1回の補正は必要としたものの見事、特許権の取得という快挙をなされました。

また、早期審査の対象とはしましたが、出願は2018年6月11日に行い、上記の通り拒絶理由対応も行ったにも関わらず、わずか3ヶ月ちょっとで取得とは驚きの早さでした。

担当した弁理士も非常に嬉しく、また、事務所が湧いた瞬間でした。

そして、先日、事務所にて加藤さんへの特許証授与式を行わせて頂きました。加藤さんは少し恥ずかしがられていましたが、「この特許でお金を稼いで将来やりたいこと(考え中)に貯めておく」と喜んで下さりました。

特許を取るといった珍しいご経験が今後の将来に活かされるといいなと思います。

また、特許事務所で働く者として、このような貴重な経験をさせて頂いた加藤さんに感謝しつつ、今回はこの辺で筆を置かせて頂きます。