２月１日、フィンランドの通信機器大手ノキアは、２年以上に渡る韓国サムスン電子との特許ライセンス料についての係争が終結したことで、ノキアの昨年の特許事業部の売上が１０億２千万ユーロ（約１２６７億円）増加すると発表しました。

　２０１３年１１月、ノキア及びサムスンは、従前に締結していた通信端末関連の特許ライセンス契約が２０１３年末で終了した際に、２０１８年末までの５年間延長することで合意しましたが、ライセンス料については合意できなかったため、係争へ至りました。

　この係争は、契約で「合意に至らなかった場合は、仲裁機関による裁定に従う」との取り決めに基づき、仲裁機関である国際仲裁裁判所で行われました。そして今回、ノキア及びサムスンが、国際仲裁裁判所から提示された裁定に従うことで合意に至りました。

　ノキアは、スマートフォンのOSにマイクロソフトが開発、提供しているWindowsPhoneを採用して販売していましたが、携帯電話事業は２０１４年にマイクロソフトに売却しています。一方、ノキアは、携帯電話事業売却後も従前からノキアが保有していた特許権は売却していませんでした。

　なお、今回の和解によって、ノキアは、サムスンから今後３年間で１３億ユーロ（約１６００億円）以上を受け取る見通しです。